喜多川歌麿『願ひの糸ぐち』より 部分
/ 寛政11年(1799)/浦上蒼穹堂蔵
歌舞伎町で、
江戸の笑いと色気が目を覚ます。
文化でつむぐ「わ」のひととき。
【日時指定予約制】
早割 1900円(2025年7月25日23:59まで)
一般 2200円
※障がい者手帳をお持ちの方とその介添者さまは1名無料
※本展は、事前予約制(日時指定券)を導入しています。オンラインサイトから「日時指定券」をご購入ください。
※当日、日時指定枠に空きがある場合は、事前予約なしでご入館いただけます。
※本チケットで新宿歌舞伎町能舞台+第2会場をご覧いただけます。
※受付は新宿歌舞伎町能舞台です。
※ご来館日に限り再入場可。
⚫︎18歳未満入場不可
※チケット購入時に年齢確認が必要です。
また、ご来場時に本人確認書類(マイナンバーカード、免許証、健康保険証など)のご提示をお願いする場合がございます。あらかじめご了承ください。
⚫︎新宿歌舞伎町能舞台はビルの2階で階段のみです。
お手伝いが必要な方は、チケット購入時にアンケート欄にてお知らせください。
⚫︎作品保護のため、会期中一部展示替えがあります
新宿歌舞伎町春画展ラジオ局「わ」がお送りする「耳でつながる春画の世界」にようこそ。
この番組は、「新宿歌舞伎町春画展ー文化でつむぐ『わ』のひととき」をもっと楽しんでいただくための日本一ポップな?! 歌舞伎町発(初でもある)の日本文化エンタメラジオです!
Smappa!Groupは、2025年7月26日(土)~9月30日(火)の約2か月間にわたり「新宿歌舞伎町春画展ー文化でつむぐ『わ』のひととき」を開催します。
本展では、浦上蒼穹堂代表・浦上満氏の春画コレクションの中から、菱川師宣、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川国芳など、江戸時代に制作された春画 約100点を展示。
浦上氏は、「北斎漫画」の世界一のコレクターにして、春画のコレクターでもあり、春画の魅力を日本に世界に発信する第一人者です。2013年ロンドン・大英博物館の「春画 日本美術の性とたのしみ」の出品者でスポンサーとして携わり、さらに2015年には、東京・永青文庫で開催された日本初の「春画展」の実現に尽力され、3ヶ月間で約21万人を動員し、大きな話題を呼びました。
会場は、Smappa!Groupが運営する「新宿歌舞伎町能舞台」。
アートディレクターに林靖高(Chim↑Pom from Smappa!Group)を迎え、本舞台や橋掛り、客席にいたるまで、新宿歌舞伎町能舞台を全面的に活用した展示空間を創り出します。
絵師不詳『開談花の雲』/色摺小本 扉絵/江戸時代後期から末期/浦上蒼穹堂蔵
見るのはちょっと照れるけれど、美しく、どこか可笑しくて、つい惹きこまれる春画。男も女も、庶民も大名も、性別や身分を越えて江戸の人びとを夢中にさせました。
「笑い絵」「わ印」とも呼ばれ、ひとりで密かに楽しむだけでなく、仲間と囲んで笑いあったり、読み解いたりする娯楽でもありました。
春画は、日々の暮らしに息づく、想像力の遊び場だったのです。
喜多川歌麿『願ひの糸ぐち』より 部分/大判錦絵/ 寛政11年(1799)/浦上蒼穹堂蔵
一方、浮世絵師たちにとっても春画は大切な表現の場でした。喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川国芳に至るまで「春画を描かなかった浮世絵師はいない」と言われるほど、春画は浮世絵の大きな側面を成します。雅と俗が共存する江戸文化のなかで、江戸幕府から禁制品とされたことを逆手にとった浮世絵師たちは、春画に自身の技術とユーモアを存分に注ぎ込みました。
春画には、漢詩や和歌、古典文学を題材にした作品も数多く見られます。目で見る愉しさのみならず、浮世絵師たちが巧みに織り込んだ「やつし」や「見立て」を読み解く、知的好奇心を掻き立てました。
春画は、単なる性的描写ではなく、日本文化が重なり合う、文化の「わ」をかたちづくっていたのです。
葛飾北斎『万福和合神』/色摺半紙本/文政4年(1821)/浦上蒼穹堂蔵
そんな春画が、世界随一の歓楽街・新宿歌舞伎町のど真ん中「新宿歌舞伎町能舞台」に現れます。きらめくネオン、雑踏、飲み屋、ナイトクラブ、ホストクラブ、ラブホテル…日々、多様な人生と欲望と幻想が混じり合うこの街は、まさに、人間くさい遊び場で、春画の世界と地続きにある場所かもしれません。
欲望と幻想に包まれた能舞台へのエントランスは、まるで江戸時代につづく参道のよう。一歩、会場の中に足を踏み入れると、江戸時代の文化と現代のエネルギーが交差する体験が広がります。
ジェンダーや国籍、職業、宗教……あらゆる違いをほどき、菱川師宣、喜多川歌麿、葛飾北斎、歌川国芳など江戸時代の浮世絵師たちが描いた春画の世界をどうぞお愉しみください。
ここからはじまる、新しい「わ」の世界へようこそ。
歌川国虎『今様年男床』/色摺半紙本 /文政10年(1827)/浦上蒼穹堂蔵
浦上満氏の春画コレクション 約100点を展示します。質・量ともに世界一とされる『北斎漫画』コレクターである浦上満氏の春画コレクションもまた、質の高さもバツグンです。本展初公開の作品も多数展示予定のため、新しい春画との出会いをお楽しみください。
さらに、林靖高(Chim↑Pom from Smappa!Group)のアートディレクションと新宿歌舞伎町能舞台という場所の特異性によって、春画の魅力を惹きだすとともに、歌舞伎町だからこそできる春画体験に誘います。
勝川春扇『 姫男安曽美』より部分/色摺半紙本 /文化年間(1804~1818)/浦上蒼穹堂蔵
絵師不詳『仮寝乃遊女物語』/色摺半紙本/江戸時代後期から末期/浦上蒼穹堂蔵
葛飾北斎『万福和合神』/色摺半紙本/文政4年(1821)/浦上蒼穹堂蔵
12年前、ロンドンの大英博物館で開催された「春画」展は大きな反響を呼びました。来場者からは「日本人がこれほど遊び心があり、情感が豊かなことに驚いた」、「エコノミックアニマルと思っていた日本人に対する印象がガラリと変わった」という感想が聞けました。春画の母国である日本でも開催したいと奔走しましたが、大きな壁にぶつかりました。結局2015年秋、東京の永青文庫で日本初の本格的な春画展が開催され、3ヶ月で21万人の来場者がありマスコミも盛んに取り上げました。それから10年、新宿歌舞伎町で「春画」展が始まろうとしています。少し元気のなくなった日本で、ちゃんとした春画が展示されます。ぜひお越しください。(浦上蒼穹堂・浦上満)
幼少のころよりコレクターであった父、浦上敏朗(山口県立萩美術館・浦上記念館 名誉館長)の影響で古美術に親しみ、繭山龍泉堂での修行を経て1979年浦上蒼穹堂を設立。数々の展覧会を企画・開催し、日本の美術商として初めて1997年から11年間ニューヨークで「International Asia Art Fair」に出店し、Vetting committee(鑑定委員)も務めた。また2013年大英博物館で開催された春画展では「Shunga in Japan LLP」を設立し協力、2015年永青文庫での春画展開催に向けて尽力した。「北斎漫画」蒐集においては現在、質・量ともに世界一のコレクションといわれている。国際浮世絵学会常任理事、東洋陶磁学会特別会員。
http://www.uragami.co.jp/
葛飾北斎『万福和合神』/色摺半紙本/文政4年(1821)/浦上蒼穹堂蔵
Smappa!Groupは、歌舞伎町で生きる歓びと文化の創造を目指し、ホストクラブ、書店、飲食店、ヘアメイクサロン、アートギャラリー、介護サービスなどさまざまな事業を展開しています。
そんな、わたしたちが拠点を構える歌舞伎町は、かつて、歌舞伎を誘致するはずでした。そのような背景を持つ町の強さと先人の想いを受け、歌舞伎町をただ刹那的に遊ぶ場所ではなく、歌舞伎町から日本文化を創出し、育てていきたいという想いで、「ホスト歌会」、読書会「文化系ホストクラブ」、「日本舞踊」などさまざまな日本文化活動に力を入れています。
「春画」は、「笑い絵」として親しまれ、江戸時代の人々は、みんなで笑い合いながら楽しんでいました。きっとそこに人間のおもしろさやおかしみが凝縮されているからだと感じています。歌舞伎町もまた、流れ着いた者を拒むことなく受け入れ、日夜、様々な人生が行き交い、人間らしさ、人間臭さで溢れています。まさに、「春画」と「歌舞伎町」は、ともに人間の愛おしさを体現している地続きのような関係なのかもしれません。
ぜひ、歌舞伎町だからこそ体験できる「春画」の世界をお楽しみください。
歌舞伎町でホストクラブ、BAR、飲食店、美容室など20数軒を構える「Smappa! Group」の会長。1977年、埼玉県生まれ。歌舞伎町商店街振興組合常任理事。JSA認定ソムリエ。96年から歌舞伎町で働き始め、ナンバーワンホストを経て、独立。ホストのボランティア団体「夜鳥の界」を仲間と立ち上げ、深夜の街頭清掃活動をおこなう一方、NPO法人グリーンバードでも理事を務める。2017年には歌舞伎町初の書店「歌舞伎町ブックセンター」をオープンし、話題に。2018年12月には接客業で培った“おもてなし”精神を軸に介護事業もスタート。近著に、『新宿 歌舞伎町』(幻冬舎)がある。
絵師不詳『長煙管を持つ遊女と客』/豆判錦絵/江戸時代後期から末期/浦上蒼穹堂蔵
「猥褻とは人道の大本を客観したる事にして、生殖の機関、性欲の遂行そのものは神聖と称すべきなり」とは、明治期の反骨のジャーナリスト・宮武外骨の言葉だが、春画は本来、老若男女が輪になって笑い合い、粋なユーモアや人間模様を語り合いながら楽しむ文化だった。江戸で育まれたこの「輪」と「笑い」つまりは、“WA”の精神を、現代にもっとも自然なかたちで体現できるのは、欲望や猥雑さへの感度が高く、多様な価値観が交錯する街・歌舞伎町ではないかと思う。さらに、インバウンドでにぎわうこの街だからこそ、国籍を超えて人々がつながり合い、世代や性別をも超えた、バラエティ豊かな「友達のWA!」が現実の場として立ち上がる可能性を感じている。
2005年に結成したアーティストコレクティブ、Chim↑Pom from Smappa!Groupのメンバー。東京をベースにメディアを自在に横断しながら表現活動を続け、海外でもさまざまなプロジェクトを展開、世界中の展覧会に参加する。2015年、Prudential Eye AwardsでEmerging Artist of the Yearの最優秀賞を受賞。2022年には森美術館にて回顧展を開催。その作品はグッゲンハイム美術館やポンピドゥセンターなどをはじめとした国内外の美術館に多くコレクションされている。
日本のエロは明るかった。
古代の神イザナギは女神イザナミに「俺の出っ張った所で、君の空いている所を刺しふさいで子を作ろうと思うけどどう?」と聞けば、女神は「いいね」なんて明るく答えてまぐわっちゃう。
太陽神が隠れて世の中が真っ暗になったことがあった。ありとあらゆる災いが起こり、いままで黙っていた悪神たちも騒ぎ始めた。そんな時、アメノウズメノミコトという女神が現れて、胸をはだけて性器を強調し、桶の上で足踏み鳴らし舞い踊った。するとそれを見ていた神々はわらった。
「わらう」の語源は「割る」である。世の中が真っ暗になってしまうようなどうしようもない閉塞状態を割ることができるのはエロによって誘発される「わらい」しかない。
いまの世の中、ちょっと暗い。こんな時こそ春画だ。しかも、それが展示されるのが、アメノウズメノミコトが足踏み鳴らして舞った舞台のような構造を持つ能舞台である。この展示で世の中の暗さを吹き飛ばしたい。
雑な言い方すると、日本人は春画という絵のジャンルが得意だったわけです。 世界にエロティック絵画は数あれど、春画はなんか群を抜いている。 逆に言うと、重厚な塊感の表現とか、壮大な歴史記録画とかは不得意だった。 その意味するところは何なのか、みなさんと一緒に考えたいですね。
江戸時代の庶民は、ユーモアセンスを持ち、また想像力豊かにエロを楽しんでいた。
春画はそれを伝える貴重な資料である。変わらない人の可笑しさに、日本人であることを改めて嬉しく思う。
エロこそ日本のイマジネーションの礎!
エロチックと可笑しさ、そしてひとそえのかわいらしさという春画の魅力はその後に連なる日本のエロに対するアプローチに通じている気がします。
AVしかり。かつて歌舞伎町にたくさんあった、笑いのセンス抜群のエロ屋の看板しかり。
猥褻だとして国内でその価値が毀損されてきた春画の魅力を歌舞伎町の片隅で味わえるのだから、難しい能書きや屁理屈を忘れて楽しみたい!
誇張表現の強い春画には「笑いがある」という。一人、または気心の知れた友人同士が眺めた場合ではそう思うだろう。
しかし、想いを通じる人同士が顔を寄せ合って観る場合はどうだろうか。笑いだけではない愛欲がそこに満ちてくるのではないか。
スマッパグループらしい第2会場が楽しみでである。暗闇と煌めき、そして男女が虚々実々の会話を交わすのではないかと思わせる空間が春画の新しい魅力を引き出すことを強く期待している。
歌舞伎を誘致するはずだった歌舞伎町。その芸能の聖地で、浮世絵の粋をきわめた春画を観る。
日本文化の幸せな掛け算に、なんだかわくわくしています。
高校生の頃、当時社会科を受け持っていた教師が授業中に突然放った思い出深い言葉
「いいかお前ら、エロビデオは見るな。エロ本を読むんだ。エロ本こそが創造力を養うんだ。」
田所先生、遂に僕は江戸時代が生んだ""創造力の頂""に触れる機会がやってきたようです。
問:2025年に新宿歌舞伎町能舞台で春画展を開催する意義を300~400字で。世界BF値導入推進委員会として応援
回答:2025年に新宿歌舞伎町の能舞台で春画展を開催することは、まさに「Beautiful Foolishness(BF値)」の精神を体現する試みです。
能という厳粛な伝統芸能の舞台に、かつて禁忌とされた春画を重ね合わせることで、表現の領域を越境し、制度や常識に揺さぶりをかける大胆な美的挑戦が生まれます。
しかもその舞台が、新宿歌舞伎町という混沌と欲望の象徴的空間であることが、さらに意味を深めます。
春画に宿る非目的性、無名性、土着性、そして官能とユーモアの融合は、資本主義的な効率と消費の論理を超えた、もうひとつの価値体系を照らし出します。
私たち世界BF値導入推進委員会は、本展を“美しき愚かさ”の回復と拡張をめざす一里塚として、心より応援いたします。
感想:生成AIの言う通り!"
春画のことを「見るのはドキドキする絵」、そんな先入観に支配されていた私。
でも、一歩踏み込んでみたら驚きました。緻密な技法、漢詩や和歌、物語が織り込まれた構成――想像以上に奥深く、何層にも楽しめるアートだったのです。
最初に感じたのは、「こんなに想像力豊かな世界があったなんて!」という衝撃。そして、これは一部の人のためではなく、「みんな」が楽しんだ文化だったと知り、ますます魅了されました。
かつての人々が笑い、驚き、感じていた世界に今、歌舞伎町で触れられることにワクワクしています。
春画の、特に北斎の「蛸と海女」、歌川国虎の男根キャラなどは、わたしの怪獣志向を刺激する想像力で思わず頬が緩んでしまう。人が生きる限りエロティシズムは無尽なわけで、春画を見る事は生きている喜びである。
真面目にふざけて、さりげなく大胆に、そして粋に遊ぶ。
これに尽きる。
昨今の名声や見返り、自己実現、承認欲求、数の自己満足、政治的正義ではなく、あくまでも粋に洒脱に。
これは現代の我々が見えなくなってしまった姿勢だ。
春画は明治の人間が否定して廃れたのではなく、現代の我々もいまだに否定していることに気付かなくてはならない。
「春画」は日本を代表する浮世絵芸術として知られていますが、かつては「猥褻」とされ戦後から2000年代前後までの長い間、性器や言葉まで塗り潰され出版されてきました。
もちろん、現在も一部隠さないと公の場では見せられず、春画に限らず現代美術でも、性的表現に対する公的なハードルはいろんな意味で高いままです。
そんななか歌舞伎町での春画展開催は、「あるべきものがあるべき場所に展示された」ようで興味深く、会場で性や生の表現が大いに語られることを願っています。
そして私は密かに初心者向けホストクラブツアー参加を野望中……誰かご一緒しませんか?
公園のトイレの落書き、土手に落ちていたエロ本、幼少の頃意図せず出会ってしまった「性」は悍ましくグロテスクなものだった。
大人になる少し前、春画を知った。その世界では男女、はてはケモノや妖怪までもみんな対等に性を謳歌している。
鎮座ますように描かれた剥き出しの性器もそのおおらかさに笑ってしまいコワくなかった。
清らかな線、美しい構図と色彩で描かれた絡み合う肉体は多幸感に溢れ何の後ろめたさもない。
「性」って楽しくておもしろいものなんだ。女であることに疎ましさや罪悪感を覚えていた私はそう教えられた。
性なる歓楽街歌舞伎町で春画という古の宝を鑑賞できる幸せ。私は思いっきり堪能したい。
私は子供と共に、国内外の現代美術を長年鑑賞してきました。海外での生活を経て日本に戻り、今あらためて思うのは、歌舞伎町という場所が日本の現代文化の中でとても重要な拠点であるということです。
同時に、ここで現代を生きる若者たちがどのように生きているのか――私は、母親として、彼らの姿に強い関心と想像を寄せ続けています。
春画は、江戸の町民たちが享受した視覚的娯楽であり、さまざまな快楽や笑いを与える文化だったと聞いています。
母として、そして現代を生きるひとりの生活者として、私は当時の人々の心身の状態や社会背景にも思いを馳せずにはいられません。
この春画展が、今の時代を生きる女性男性達にとって、心と身体を見つめ直すきっかけになればと願っています。
そして、若い世代とともにあらゆる世代が「私たちは何ができるのか」を語り合う場になったら、どんなにすてきでしょう。
華やかな色気や遊び心、予想を裏切るような仕掛けを通じて、私たちは単なる快楽を超えて、「その時代を生きた人間」の姿を見ることができます。
その視点を携えて、この展覧会を通じて今を生きる人間の在り方にも目を向けてみたいと思います。
笑ってあたたかく、ちょっとだけはずかしく、今生きていることを共に感じること。
その体温のなかの連帯こそ、今歌舞伎町に、また日本に求められているものかもしれません。
我々落語家にとって春画というものは身近なものです。長襦袢の生地や羽織の裏地、艶笑噺の本の挿絵など一般の方よりかは触れる機会は多いと思います。
美であり媚である春画は浮世絵の漫画なのか珍画なのか。写生ではなく、誇張の世界。春画が生まれた主因など思いを馳せてみたけれど、たまたまなのか必然なのか。
モノがモノですから江戸時代、幕府の制止があったという。それが何世紀も経て、欲望の街歌舞伎町で生で見られるおもしろさ。
様々な想いと体が重なり合った、勢力的な活動は私を興奮させるのであります。
この会の成功をお祈り致します。
エロが簡単に手に入る時代。
簡単に手に入るエロには笑いがない。
手を伸ばしても届かないエロ。そのエロを追い求める想像力。そこに笑いが生まれるのだ。
春画に描かれるエロと笑いから古き良き日本人の想像力に思いを馳せる。
「浮世絵を見ていると日本の漫画のルーツを感じる瞬間が多々あります。
春画を鑑賞することは、単に過去の性的表現を見ることではなく、江戸時代の人々の生活、価値観、芸術性を理解するいい機械になると思います。
若いかたに是非見て欲しい!
歌川国虎『今様年男床』/色摺半紙本 /文政10年(1827)/浦上蒼穹堂蔵
1941 年( 昭和16 年) 歌舞伎町に「中島新宿能舞台」が設置。2022 年Smappa!Group( 本社:東京都新宿区) が施設を購入し「新宿歌舞伎町能舞台」に改名。観世流能楽師 中島志津夫( 重要無形文化財総合指定保持者) による謡・仕舞の稽古をはじめ、能楽や日本舞踊、落語や朗読など、伝統芸能の上演や文化観光コンテンツの創出を通じ、日本文化を国内外に発信する場として活用している。
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